林真理子氏の著書
小説8050
を読みました
8050の表題は
引きこもりの
8050問題
をテーマにしています
8050問題とは
子供の引きこもりが長期化し
親が80歳
子供が50歳
の時期まで社会とつながることができず
引きこもりの当事者が高齢化している問題です
テーマは
8050問題ですが
その引き金となったのは
いじめ
です
どんないじめを受けていたのか
どんどん
明らかになっていき
20歳の息子と
それを取り巻く両親・姉の
それぞれの立場の
辛さや苦しさが
ありありと伝わってきます
読む進むにつれて
この子はどうなるのか?
引きこもりから立ち直れるのか?
とクライマックスが悲しい結果になってほしくない
どうか
どうか
この子だけでなく
親御さんにも明るい未来になって欲しいと
そればかり考えていました
父さんと死のう
の帯から
いじめと父親がクロスした時
私の中学校時代を思い出しました
中学3年生の夏
私は剣道部で
8月末まで試合が続き
それから
高校受験のためのスタートを切ったわけで
出足が遅れてしまい
母親が噂で聞いてきた
隣町の個人でやっている
生徒が20人もいない
小さな学習塾に初めて入りました
私のほかは
みんな違う中学校の生徒でした
剣道部で男子といっしょに
ガンガン稽古しているせいか
男子に対して特に意識することは全く無く
また
男の子と間違われるくらい
短髪で女っぽくなかったので
男子の中に私一人でいても
なんとも思わず
あっという間に男子とは仲良くなりました
また
私の成績も
小さな塾だったので
上位にすぐに入っていきました
そんなことが積み重なり
突然やってきた
異分子の私は
多分
女子の中で目障りだったのでしょう
無視されたり
陰口を叩かれたりしました
週に数回の塾でも
私は耐えられなくなり
母に
塾をやめたい
と言いました
両親からしたら
やっと成績も上がってきた時期に
塾をやめさせたくないと思っただろうと
今は思います
でも
父は
俺が言ってきてやる
と言ってくれて
塾を辞めることになり
父と母と私の
三人で塾の先生の元へ行きました
私は一人
車の中で待ち
父と母が塾の先生のところへ向かう
二人の並んだ後ろ姿を
鮮明に覚えています
先生と両親が相談した結果
試験の時期も近づいてきているので
塾のクラスを成績で2つに分けて
別々の日に行うことにし
それならば
私を嫌う女子とは会わずに済むから
それでどうだ?
続けてみるか?
ということになり
私は塾をやめずに済み
第一志望の高校に合格することができました
父には
「おはよう」
なんて言ったら怒られます
「おはようございます」
って言わなければならない
昭和の頑固じじいみたいな怖い人でした
私のことなんて
なんとも思ってないと信じてたくらい
愛情も感じることはできなかった
でも
塾の一件は
私が初めて
父は
私の事を考えてくれる
味方になってくれる
と感じた
苦々しいながらも
非常に忘れられない思い出となりました
そういえば
高校受験の合格発表の日
友達はみんな
親の車で合格結果を見に行っていましたが
私はひとり
自転車で駅まで行き
電車で結果を見に行きました
それを聞いた
父の姉は
もしRitaちゃんが落ちて一人で悲しんでたらどうすんの!
なんで連れて行ってあげないの!
と怒ってくれたそうですが
父いわく
子供じゃないんだ
ひとりで行ける
なんかあったって
大丈夫だ
と言ったそうです
父らしいな・・
今思い出しても
そう思います
苦手だった父も
その厳しさは
私が強く生きていくためだったんだなと
自分が大人になるにつれて
分かるようになってきました
おかげで
ちょっと
可愛げのない強い女になっちゃったよ〜
お父さん〜
ブックレビューのつもりが
自分の思い出話になっちゃいましたね
それでは〜